講演のあとに、レズビアンの方が「お父さんが受け入れてくれない」と相談してくれました。私は「カミングアウトは点ではなくて線だから、すぐには難しくても何年か先にはわかりあえるかもしれない」という主旨のことをお話ししました。

でも帰宅して思い直しました。

お父さんがセクシュアル・マイノリティを受け入れる・受け入れないは、究極的にはお父さんの問題です。家族であっても相手を変えることはできません。だから、残念だけどその現実を受け入れて、その人との関係を続けるのか、離れるのかを選択することも必要かもしれません。

「ラクダを水飲み場まで連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」

私は「わかってほしいラクダさん」の口をこじ開けてでも水を飲ませようと、悪戦苦闘したことがあります。

でもそれはダメです。

家族であっても人を変えることはできません。ですが、大人になれば家族は選べます。広い意味で家族は選べるし、作れます。血がつながっている人だけが家族ではありません。これまで家族だった人だけが家族でもありません。まだ出会ってない人と家族になっていくこともあります。私はありました。

不思議なことですが、私は両親との泥仕合を手放したら、新しい家族がたくさんできました。法律だったり、血縁だったりではつながっていないので、「そんなの家族じゃない!」と言う人があるかもしれませんが、気になりません。その人たちといると私は本当に幸せだからです。

親子がうまくいかないこともたくさんあります。親子がうまくいけばそれが一番いいけど「何が何でも絶対にうまくいかなきゃいけない! 親子なんだから!」ということもないかなぁと思います。
それよりも、自分の人生を自分らしく、自分の力で生きることを大切にしてよいのではないか? と思います。

もちろん、自分の人生を自分らしく、自分の力で生きていく中で、両親と分かり合えるようなったら、それはとても素敵だと思います。私もいつかそうなれたらいいなぁと思います。そういう意味では、「カミングアウトは点ではなくて線だから…」というのも、本当です。

家族の問題は本当に難しいよね。。

通りいっぺんの答えをしてしまったので、改めてよぉく考えました。
相談してくださって、大切なことに気づきました。ありがとうございました。
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2014-01-17



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